■展覧会名:穴 - Punica
Granatum
■出展作家:長谷川ちか子
■会期:2009年9月4日(金) - 26(土) ※日月祝日休廊
☆レセプションパーティー:9月5日(土) 18:00 -
■営業時間:11:00-19:00
■会場:ラディウム - レントゲンヴェルケ
■住所:東京都中央区日本橋馬喰町2-5-17
■TEL & FAX:03-3662-2666
自身の身の内にあるものを、身の外にあるように感じること
自身の身の外にあるものを、身の内にあるように感じること
黒く縁取られた胃や腸などの内視鏡写真を目にすることは、珍しくはなくなった。原子顕微鏡を使えば、人類が決して肉眼でみることができない細胞の世界すら、覗くことができる時代になった。写
真や映像をみることによって、私たちは皮膚の下、それぞれの身の内にあるものを、まるで外の世界を覗き込むようにみつめる。
不思議なことに、そこに写し出されているイメージは私たちの内部にあるもの、この瞬間も蠢き働く器官であるにも関わらず、実際に身体から感じている印象とどこか違う気がするのは私だけだろうか?それよりも熟れた石榴を剥きながら目にする、赤みが透ける半透明の薄い皮、その裂け目から覗くみっちりと詰まった無数の果
肉に、人体の肉、器官、機能を感じ、その生々しさに生理的な嫌悪感を、そして同時に妖しい魅力を感じてしまう。
なぜだろう、石榴の果実にこのような身体を感じることは。
- 長谷川ちか子
長谷川 ちか子(1970年、新潟生)は、女子美術大学大学院美術研究科美術専攻を修了後、
2000年から「贈り物」(英語)、「毒」(独語)という意味を同時に持つ逆説的な単語である「ギフト」をタイトルとして、
古今東西の毒にまつわるテーマをモチーフとした作品を制作、発表。毒を持つものの美しさと危険性の表裏の視覚化に
挑みました。
2002年に平成14年度文化庁新進芸術家国内研修員をつとめ、2006年より2年間、文化庁平成18年度
派遣新進芸術家海外留学制度研修生として渡英、渡英中にロンドン大学ゴールドスミスカレッジファインアートMAを2008年に
修了し、本年帰国しました。現在、東京を拠点に制作をしています。
帰国後初の個展となる今回、長谷川が着目したのは「穴」でした。比喩的に連想できる身体の部分、覗くという行為、
歪んだ記憶や経験、またそれらが存在している場所等々、 「穴」はこちら側とあちら側をつなぐ、重要な媒介です。
長谷川はそこに言い様のない生理的な感覚の魅力を見いだし、自らの原点とも言うべき、絵画によって、
その魅力を引き出そうとしています。
2005年以来、約4年ぶりとなる長谷川ちか子のラディウムに移転して初、また、レントゲンでは初挑戦のペインティング
のみによる個展に是非ともご期待下さい。